Xperia Z4 返却まであと3日。今日はベンチマークをしてみたいと思います。
Xperia Z4 は動作周波数の異なるコアを組み合わせた bit.LITTLE と呼ばれる技術を使って高速化と低消費電力化を両立しています。bit.LITTLE については以下の記事の説明がとてもわかりやすいと思います。
バッテリ駆動時間を延ばすARMの「big.LITTLE」技術 (PC Watch より)
Xperia Z3 は Snapdragon 801 を搭載し、2.5GHz クアッドコアでした。Z4 は Snapdragon 810 を搭載し、2.0GHz 4コアと 1.5GHz 4コアのオクタコアになっています。この SoC は 64bit 対応で、カーネルも 64bit になっていますが、搭載メモリは 3GB のまま増えていないのでちょっと心許無いです。
とにかくベンチマークしてみましょう。まずはお馴染み AnTuTu Benchmark から。
Xperia Z3 | Xperia Z4 | Xperia Z4 (64bit) | Galaxy S6 edge(参考) |
41,977 | 45,619 | 49,322 | 66,175 |
Z3 の 41,977 に対して Z4 は 45,619 をマーク。64bit 対応の AnTuTu では 49,322 をマーク。約 17% ほどスコアが上がっています。しかし、Galaxy S6 edge は 66,175 だったのでちょっと見劣りしてしまいます。
次は 3DMark Ice Storm Unlimited を使ってみましょう。
Xperia Z3 | Xperia Z4 |
18,205 | 23,304 |
こちらは Z3 の 18,205 に対して 25% up の 23,304 でした。確かに性能は向上していますがスゲー!と驚嘆するほどではありませんでした。残念。Galaxy S6 edge はベンチマークを取り忘れたので比較できませんでした。
ちなみにベンチマーク直後は内部温度が 60℃程度まで上昇します。オクタコアプロセッサから発生する熱をどう処理するか、やはり課題があるのかも知れません。
ちなみに Galaxy S6/S6 edge が搭載する SoC Exynos 7 は Cortex-A57 2.1GHz 4コアと Cortex-A53 1.5GHz 4コアのオクタコアで Xperia Z4 が搭載する Snapdragon 810 とほぼ同じ構成ですが、プロセスルールは 14nmです。一方 Snapdragon 810 は 20nm です。一般的に半導体プロセスの微細化が進めば消費電力が下がり、発熱も抑えられますから、発熱問題において 6nm の差は結構影響が大きいと思います。
製品 | SoC | 構成 | プロセスルール |
Xperia Z4 | Snapdragon 810 | Cortex-A57 2.0GHz 4コア Cortex-A53 1.5GHz 4コア | 20nm |
Galaxy S6/S6 edge | Exynos 7 | Cortex-A57 2.1GHz 4コア Cortex-A53 1.5GHz 4コア | 14nm |
巷では今後のアップデートでの改善を望む声も聞こえてきますが、プロセッサ自体の発熱に問題があったり、ハードウェア的な熱対策が充分でない場合には、ファームウェア・ソフトウェアレベルでの熱対策には限界があります。
せいぜい、熱くなる前に動作周波数を落としたり、一部コアを休止したりして冷却時間を稼ぐぐらいしかできないのでは無いでしょうか。ファンは搭載していないので風量のコントロールとか出来ませんしね。動作周波数を落とせば UI の動作が遅くなる等の弊害が出てきます。動作性能と発熱対策はトレードオフ関係にあるので、そのバランスを取ることが重要です。
ソニーモバイルには今後のアップデートに期待しています。
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