2013/07/28

HTC One Google Play edition の root 化 (その2)

昨日は fastboot コマンドで bootloader を unlock するところまでご紹介しました。今日は続きです。

custom recovery を使ってバックアップ

xda developers のフォーラムから ClockworkMod Recovery をダウンロードしておきます。Classic 版は音量ボタンと電源ボタンでの操作、Touch 版はタッチスクリーンでの操作になりますので、お好きな方を選んで下さい。ダウンロードしたら fastboot flash recovery コマンドでリカバリ領域に書き込みます。

>fastboot flash recovery recovery-clockwork-touch-6.0.3.3-m7ul.img
target reported max download size of 1526722560 bytes
sending 'recovery' (7544 KB)...
OKAY [  1.110s]
writing 'recovery'...
OKAY [  0.671s]
finished. total time: 1.782s
 

再起動すると ClockworkMod Recovery が起動します。backup and restore -> backup を選ぶとバックアップが始まります。かなり時間がかかるのでコーヒーでもどうぞ。

Android 4.2 以降では、他のアプリがバックアップファイルにアクセス出来ないようにセキュリティが強化されています。バックアップファイルをコピーするには adb pull コマンドか ROM Manager Backup Download Server を使用します。今回は adb コマンドを使います。

バックアップが終わったら Recovery を起動したまま PC に接続すると、不明なデバイスが検出されます。Android SDK の extras/google/usb_driver から Android Composite ADB Interface のドライバをインストールします。


adb devices コマンドで以下のように表示されていれば大丈夫です。

>adb devices
List of devices attached
HTXXXXXXXXXX    recovery
 

バックアップファイルは /sdcard/clockworkmod/backup にあります。

>adb shell ls -l /sdcard/clockworkmod/backup
drwxrwxrwx    2 root     root          4096 Jul 26 03:39 2013-07-26.03.38.43
 

adb pull コマンドで PC にコピーしておきましょう。かなり時間がかかるので気長に。

>adb pull /sdcard/clockworkmod/backup
pull: building file list...
pull: /sdcard/clockworkmod/backup/2013-07-26.03.38.43/recovery.log -> ./2013-07-26.03.38.43/recovery.log
pull: /sdcard/clockworkmod/backup/2013-07-26.03.38.43/nandroid.md5 -> ./2013-07-26.03.38.43/nandroid.md5
pull: /sdcard/clockworkmod/backup/2013-07-26.03.38.43/cache.ext4.tar.a -> ./2013-07-26.03.38.43/cache.ext4.tar.a
pull: /sdcard/clockworkmod/backup/2013-07-26.03.38.43/cache.ext4.tar -> ./2013-07-26.03.38.43/cache.ext4.tar
pull: /sdcard/clockworkmod/backup/2013-07-26.03.38.43/data.ext4.tar.a -> ./2013-07-26.03.38.43/data.ext4.tar.a
pull: /sdcard/clockworkmod/backup/2013-07-26.03.38.43/data.ext4.tar -> ./2013-07-26.03.38.43/data.ext4.tar
pull: /sdcard/clockworkmod/backup/2013-07-26.03.38.43/system.ext4.tar.a -> ./2013-07-26.03.38.43/system.ext4.tar.a
pull: /sdcard/clockworkmod/backup/2013-07-26.03.38.43/system.ext4.tar -> ./2013-07-26.03.38.43/system.ext4.tar
pull: /sdcard/clockworkmod/backup/2013-07-26.03.38.43/recovery.img -> ./2013-07-26.03.38.43/recovery.img
pull: /sdcard/clockworkmod/backup/2013-07-26.03.38.43/boot.img -> ./2013-07-26.03.38.43/boot.img
10 files pulled. 0 files skipped.
86 KB/s (789832878bytes in 432.712s)
 

SuperSU を書き込んで root 化

xda developers のフォーラムから UPDATE-SuperSU-v1.45.zip をダウンロードします。ダウンロードしたら端末の内部ストレージにコピーしておきます。

再び ClockworkMod Recovery で起動して、install zip -> choose zip from sdcard で先ほどコピーした UPDATE-SuperSU-v1.45.zip を選びます。インストールはすぐに終わります。終わったら再起動します。

アプリ一覧で SuperSU がインストールされているか確認します。Titunim Backup や Root Explorer 等の root 権限を要求するアプリで動作を確認してみましょう。

 

これで root 化できました。おめでとうございます!

2013/07/26

HTC One Google Play edition の root 化

6/27 に購入した HTC One Google Play edition ですが、7/9 に Google より出荷され、米国内の転送業者を経由して 7/21 に我が家に到着しました。


Google Play edition の特徴は何と言っても bootloader がロック解除可能であること。root  化はもちろんのこと好きなカスタム ROM に自由に入れ替えることができます。bootloader をロック解除したり root 化するとメーカー保証が無くなってしまいますが、保証とか気にする人は Google Play edition を購入してはいけません。au から販売されている兄弟機の HTC J One 辺りをお勧めします!

ということで早速 bootloader をロック解除して root 化してみたいと思います。bootloader をロック解除する時にユーザーエリアのデータはすべて消去されてしまいますので、使い込んでからロック解除しようとすると影響が大きいです。いつかロック解除するつもりなら早いほうがいいでしょう。

bootloader のロック解除

HTC One の電源を一度きり、USB ケーブルで PC に繋いだまま音量↓ボタンを押しながら電源を入れます。端末はすぐに fastboot モードで起動します。Android 君のお腹がパカっと開いていて面白いですね。


PC 側では不明なデバイスとして認識されていると思います。ドライバは Android SDK に含まれています。SDK をインストールしたディレクトリの extras\google\usb_driver にドライバがあります。PC のデバイスマネージャで不明なデバイスのドライバを更新し、Android Bootloader Interface を選択してやります。Windows 8 ではこの USB ドライバが正常に動作しないという報告が xda-developers forum に報告されていましたので注意しましょう。


ここでコマンドプロンプトから fastboot devices コマンドで接続を確認します。fastboot コマンドは SDK をインストールしたディレクトリの platform-tools にあります。以下のように表示されていれば、正常に fastboot モードで接続されています。

>fastboot devices
HTXXXXXXXXXX    fastboot
 

次に fastboot oem unlock コマンドで bootloader のロックを解除します。

>fastboot oem unlock

この時端末上に警告が表示されていますので、音量ボタンで Yes を選んで電源ボタンで選択します。


端末上のユーザーエリアのデータが消去され、その後 bootloader がロック解除されます。

...
(bootloader) Erasing userdata...
(bootloader) eMMC Manufacturer ID: 90
(bootloader) Start Verify: 3
(bootloader) mipi display off
(bootloader) mipi_dsi_cmds_tx_ext
(bootloader) pm8921_vreg_disable function, vreg_id = 38
(bootloader) pm8921_vreg_disable function, vreg_id = 1
(bootloader) TZ_HTC_SVC_DISABLE ret = 534642044 (0x1FDDFD7C)
(bootloader) Use PSHOLD to reset device.
FAILED (status read failed (Too many links))
finished. total time: 35.451s
 

再び fastboot モードで起動して、UNLOCKED と表示されていれば成功です。


次回はいよいよ custom recovery を使って root 化します。

2013/07/12

Optimus it のワイヤレス充電が便利すぎる

AppComing 様からお借りしている Optimus it L-05E レビュー最終日です。この機種はおくだけ充電に対応しているんですね!おくだけ充電とは、USB ケーブルなどに接続しなくても充電パッドの上に載せるだけで自動的に充電してくれるとても便利な機能で、ワイヤレス充電とか無接点充電などと呼ばれています。

Optimus it の電池カバーの裏側にはおくだけ充電用と思われるアンテナが接着されています。

 
実際に充電するには、Qi という企画に対応した充電パッドが必要になります。今回は Panasonic 製の無接点電源パッド「チャージパッド QETM101」 を使ってみます。使い方は簡単で、Optimus it を載せるだけで充電が始まります。充電中はランプが点灯します。


チャージパッド QETM101 は少し大きめでちょうどスマートフォン 2台分くらいの大きさがあります。あいにく 2台同時に充電はできないのですが、1代目の充電が完了すると、自動的に 2台目の充電が始まります。また、Qi に対応したモバイルバッテリーもありますので、スマートフォンと同時に乗せておくと便利です。同じ Panasonic 製のモバイルバッテリー QE-PL102-W を載せてみました。


docomo の夏モデル 23機種でおくだけ充電に対応しているのは、AQUOS PHONE ZETA SH-06EELUGA P P-03E 、ARROWS Kiss F-03EARROWS X F-10D と Optimus it の 5機種だけです。Qi 対応スマートフォン、もっと増えて欲しいです。

2013/07/10

HTC One Google Play edition の出荷が始まりました

6/26 に購入した HTC One Google Play edition が Google より出荷されたようです。


日本国内には直接配送して貰えませんので、配送先はスピアネットという個人輸入の代行業者です。通常 Google からスピアネットまで 2~3日、スピアネットから日本まで 2~3日かかりますが、運悪く土日を挟んでしまいますので手元に届くのは来週後半になりそうです。

2013/07/04

Optimus it のベンチマークがすごい

AppComing 様からお借りした Optimus it L-05E のレビュー 3日目です。今日はベンチマークを取ってパフォーマンスを比較してみたいと思います。

Optimus it L-05E のスペックは、SoC がクアッドコアの Snapdragon S4 Pro (APQ8064) 1.7GHz、RAM は 2GB です。同程度のスペックのスマートフォンとしては、Sony Mobile の Xperia Z SO-02E や HTC J butterfly があります。(ただし 1.5GHz)

著名なベンチマークアプリである Quadrant Standard EditionAnTuTu ベンチマーク で計測してみると、Quadrant で 11921、AnTuTu は 21227 となりました。私が所有しているスマートフォンの中でも最速でした。


同じ Snapdragon S4 Pro の Nexus 4 と比べてもかなり速いです。

機種名SoCQuadrant スコアAnTuTu スコア
Optimus it L-05E Snapdragon S4 Pro (クアッドコア) 1.7GHz 11921 21227
Nexus 4 Snapdragon S4 Pro (クアッドコア) 1.5GHz 4771 12965
Xperia acro HD Snapdragon S3 (デュアルコア) 1.5GHz 3073 7858

次に端末のスペックとは直接関係ありませんが、docomo LTE Xi でのスピードテストも行いました。東京都江東区のオフィス街で 13:30 頃計測したところ、下り 22Mbps 上り 2Mbps でした。


Softbank 4G LTE (iPhone5) と比べても遜色ない速度です。やはり LTE は快適ですね。

キャリア回線種類端末Ping (ms)Download (Mpbs)Upload (Mbps)
docomoXiOptimus it L-05E7221.561.99
Softbank4G LTEiPhone 54826.989.17

※注意 - 今回測定したベンチマークやスピードテストは私が個人的に測定した結果であり、実際のユーザー環境とは条件や結果が異なることがあります。

2013/07/03

Optimus it のタイムキャッチショットが便利

AppComing 様からお借りした Optimus it L-05E のレビュー 2日目です。今日はカメラアプリを試してみたいと思います。

Optimus it のカメラはメイン・サブ共に裏面照射型 CMOS でメインが 13メガピクセル、サブが 1.2メガピクセルです。ISO 感度は最大で ISO800 となっています。薄暗い部屋でも比較的綺麗に撮影出来ますし、拡大するとノイズが少ないことがよく分かります。

 

Optimus it には、シャッターを押した瞬間から最大 1秒前までさかのぼって撮影できるタイムキャッチショット機能が搭載されています。使い方は簡単で、シャッターを押して写真を撮影した時、シャッターチャンスを逃してしまったと思ったら、タイムキャッチショット機能で 0.2秒間隔で撮影された 5枚の写真の中から好きな写真を選んで保存するだけです。


この機能はデフォルトで ON になっていて、いつでも利用することができます。子供や動物を撮影しようとするとシャッターチャンスを逃してしまうことが多いのでこの機能はとても便利だと思いました。

その他にも暗い場所でも綺麗に撮影できる HDR、パノラマ撮影ができるパノラマ機能、内側のサブカメラで自分撮りする時に使えるビューティーショットなど様々な機能があります。


2013/07/02

LG Optimus it は手に馴染むちょうどいい大きさ

AppComing 様のご好意で LG Optimus it L-05E をお借りすることができましたので、早速レビューしてみたいと思います。

今回お借りしたのはオフホワイトの端末で、裏面はマット仕上げになっています。化粧箱はかなりコンパクトです。


液晶画面のサイズは 4.5インチ。やや縦長に感じます。iPhone 5 と比較すると、縦がほぼ同じ、横幅は Optimus it の方がやや広いです。同じ LG 製の Nexus 4 と比較すると一回り小さく感じます。


裏面はマット仕上げで滑りにくく手に馴染む感触です。お財布ケータイに使われる FeliCa とワイヤレス給電 Qi のロゴが中央部にあります。右下部のスピーカーは僅かに膨らんでいて、机の上などに置いた時にスピーカーが塞がってしまうことを防いでいるようです。


最後に厚さを比べてみます。厚さは約 10.5mm で、iPhone 5 に比べるとどうしても厚く感じてしまいますが、実際手にするとスペック以上に薄く感じます。重さは約 132g で、これも実際手にするとかなり軽く感じます。今回比較したスマートフォンは iPhone 5 が厚さ 7.6mm、重さ 112g、Nexus 4 は厚さ 9.1mm、重さ 139g です。


Optimus it のスペック等はこちらで確認することができます。


明日以降もレビューを続けたいと思います。